パナソニック「28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S.」は光学性能は秀でているわけではないが利便性重視なら非常に魅力的

PetaPixelにパナソニックの軽量コンパクトな高倍率ズーム「LUMIX S 28-200mm F4-7.1」のレビューが掲載されています。

Panasonic 28-200mm f/4-7.1 Macro OIS Review

  • 重さはわずか413gと非常に軽量だが、扱いやすい67mmのフィルター径は維持されている。小型化の代償としてF値がF4-7.1と比較的暗くなっており、これは暗所の撮影では問題になる可能性がある。
  • 鏡筒が小さいので操作部は簡素だが、作りはきちんとしている。
  • ズームリングは適度な重さがあり、持ち歩いてもレンズが伸びることはない。
  • 手ブレ補正は非常に効果的で、200mmでもスローシャッターで手持ち撮影が可能だ。レンズのバランスも良好だ。
  • AFは遠距離から近距離まで素早くピントが合い、上手く機能していると思う。

  • 逆光耐性はゴーストの問題が見られ、どの絞り値でも色のついた斑点状のゴーストが現れる。これは動画ではクールに見えるかもしれないが、大部分のスチル撮影では非常に気になる。
  • 光芒はぼやけていてあまりドラマチックなものではない。全体として、このレンズは太陽を入れて撮影する場合にはパフォーマンスを発揮できず、可能なら太陽や明るい光源を直接撮影するのは避けた方がいい。
  • 近接性能は優れており、広角端では1:2の撮影が可能だ。しかし、このときのワーキングディスタンスは被写体にほどんど触れそうなまでの短さになる。しかし、ワーキングディスタンスを確保したい場合は200mmでも十分なクローズアップ撮影ができる。
  • 解像力はまずまずで、、28mmでは中央のディテールは良好だ。しかし、絞るとかなり改善するので、できるだけ絞って撮影することを勧める。200mmでも28mmと同じような結果だったが、端は更にソフトだった。歪曲補正が強くかかっているので絞りに関わらず四隅は甘い。
  • ボケは、暗いレンズだが近距離では背景をボカすことができる。玉ボケは口径食が少し見られるが、年輪ボケはない。しかし、強いバブルボケがあり、このため背景のボケはかなりうるさくなる。
  • フォーカスブリージングは200mmではほとんど見られず、28mmでもわずかで非常に優れている。

  • 28-200mm F4-7.1は万能ズームとして設計されており、どのカテゴリでも秀でているわけではない。また、かなりF値が大きいので暗所の使用では制限がある。しかし、携帯性と利便性の目標は達成されており、この点で非常に魅力的だ。また、便利な動画用レンズであり、マクロレンズでもあり、Lマウントで何でもできるレンズを求めている人には、この2つの特徴はとても理に適ったものだ。この点で、このレンズは欠点があるにもかかわらず有用なレンズだと感じる。
  • このレンズを購入するべきだろうか? するべきかもしれない。性能よりも利便性重視なら28-200mm F4-7.1は良い選択肢になるかもしれない。

 

このレンズはDigitalCameraWorldのレビューではかなり高い評価でしたが、ここでは逆光でゴーストが目立つことや、隅の甘さが指摘されており「どのカテゴリでも秀でているわけではない」という評価になっています。とは言え、他にはない極めてコンパクトな高倍率ズームであることを考えると、この光学性能なら十分に許容範囲内と言ってよさそうです。