ソニー「ZV-E10 II」は4K60pでは非常に熱くなり24分でシャットダウンする

teckradarに、ソニーの新しいVlog機「ZV-E10 II」のレビューが掲載されています。

Sony ZV-E10 II review: small but mighty

  • ZV-E10 II は、初心者用カメラ、Vlog用カメラとして強力な機能セットを提供しているが、α6700やFX30と同じセンサー、画像処理エンジン、電源プラットフォームを採用していることを考えると、4K120pが無いのは残念だ。
  • ZV-E10のメカシャッターが廃止され電子シャッターのみになったことも残念だが、読み出し速度が速くなったので、ローリングシャッター効果の影響はZV-E10よりも大幅に少なくなっている。
  • AFは、この価格帯では他に類を見ないものであり、競合他社のAPS-Cカメラよりもはるかに優れている。アップグレードされた759点位相差AF システムは、被写体を簡単に認識し、強力に追尾する。旧型でもAFは傑出していたが、新型はそれ以上に上手く機能する。AFはスチルでも動画でも速く信頼性が高い。
  • 連写速度は11コマ/秒だが、より高度なAFシステムにより、連写の的中率が高くなっている。RAW+JPEGで30枚撮影できるが、その後のカードへの書き込みで、楽しみが台無しになる。短い連写には適しているが、長い時間の連写には適していない。

  • ボディは極めてコンパクトだが、グリップが適度なサイズで持ちやすく撮影しやすいのが気に入っている。
  • バリアングルのモニタは最も明るく設定しても輝度が十分ではなく、晴れた日には少々苦戦した。また、バリアングルモニタは完全に横に広げてもわずかに傾いているのが気になった。つまり、前に向けたときにモニタは正面を向かず、フラストレーションがたまった。
  • 一部のボタンとズーム用のレバーを誤操作してしまいがちで、ときどきチャンスを逃してしまうのが気になった。しかし、スチル / 動画 / S&Qの切り替えスイッチはとても気に入っている。
  • 縦位置での撮影ではユーザーインターフェース全体が回転して、設定が見やすいのは気に入っている。また、旧型と異なり設定変更にタッチパネルが使えるのも大きな改善だ。

  • ZV-E10 II の内蔵マイクシステムで録音されたオーディオ品質は良好で、公共の場での素早い撮影のほとんどのケースで十分だ。ただし、遠くから声を拾うようには設計されていないので、最高の結果を得るにはカメラの近くにいる必要がある。
  • 動画は室温21度で放熱のためにモニタを開いた状態でも、4K60pではカメラは常にオーバーヒート状態で、24分後にシャットダウンすることがわかった。再び録画を開始すると、5分でシャットダウンした。その後は、1~2分で繰り返しシャットダウンした。カメラは触ると非常に熱くなり、冷えるまでは正常に機能しなかった。フルHDではオーバーヒートの問題は発生しなかった。
  • バッテリーは1日中、スチルや動画を快適に撮影でき、バッテリーライフの長さには感心した。
  • 10bit動画は大きなメリットだ。動画ではISO6400を超えると発色とノイズが気になるようになる。
  • IBISが無いのは残念だが、OSS付きのレンズとの組み合わせでは、パナソニックやオリンパス製のレンズほどではないが、かなり安定する。しかし、ソニーにはCatalyst Browseによる後処理という切り札があり、時間と意欲があれば、専用ジンバルで撮影した動画に匹敵する安定した映像が得られる。

  • Sony ZV-E10 II は、非常にコンパクトでありながら頑丈な造りで、魅力的なパッケージだ。動画機能は最大 4K60p 4:2:2 で10 ビットが可能で、大幅に進歩しており、競合製品と肩を並べている。ただし、このカメラはオリジナルの ZV-E10よりも大幅に値上がりしている。
  • 良い点:4K60p 4:2:2 10bit動画、クラス最高のAF、スマートフォンとの連携。
  • 悪い点:4K60pで24分後にシャットダウンする、ファインダーが無い、画像の安定性が低いので後処理でブレを補正する必要がある。

 

AFに関してはPetaPixelのレビューでは動画で「後ろに抜けがち」ということで、やや厳しい評価になっていましたが、ここでは極めて高い評価となっています。

モニタに関しては、PetaPixelと同様に日中野外では見づらいと述べられているので、このモニタはあまり使い勝手がよくないようです。バリアングルモニタが完全に開かないのは、小型化のためでしょうか。

動画は4K60pでは21度で24分でオーバーヒートするということで、4Kで長回ししたい方にはあまり向いていないかもしれませんね。